現在のバグパイプは袋に5本のパイプ、それぞれ歌口、チャンター、3本のドローンが着いています。
パイプに袋が付いたのは10世紀頃といわれています。この頃ではバグパイプ(つまり袋つき)が吟遊楽人の間で吹かれていたという証拠が特にイングランド地方で豊富です。
13世紀にはスコットランドボーター地方の修道院で、袋付きパイプが吹かれていたというはっきりとした証拠が残されています。そして14世紀には最初のドローンが加えられ、特に吟遊楽人の間ではとても一般的な楽器となり、さらに1314年のBannockburnの戦い(参考;映画ブレイブハート)に吹かれていたとも言われています。この時点ではバグパイプは吟遊楽人の間で主に吹かれており、バグパイプがいつ民衆の間で更に一般的になったかははっきり分かっていません。
歴史上、一番最初にバグパイプに興味を持った王はジェームス1世(1394-1437)で、彼の後ヘンリー8世(1491-1547)の楽器コレクションの中には5つのバグパイプが見られます。
この頃には民衆の間でもかなり一般的になっており、特にスコットランド、ボーダー地方では町や村でパイパーが雇われ一日の始まり(4a.m.)や終わり(8p.m.)を告げていました。イングランドでも木管楽器を使っての同じ風習が見られます。
パイパーは時間を告げるほか、結婚式やその他の催しに演奏し日常生活と深くかかわりあっていました。
1314年のBannockburnの戦いでバグパイプが吹かれていたと言われていますがこれは、はっきりとした記録があるわけではなく、バグパイプが戦いで演奏されていたという、記述に残された記録は15世紀早期になります。戦いの中でバグパイプは兵士たちの気分を盛り上げる為に使われていたという証拠は大量にあり、これは間違いないようです。
16世紀には2本目のドローンが加えられ音量が更にましましたが、音量の調節が出来ないのでバグパイプはますます野外の楽器となって行きます。
奇妙なことに3本目のドローンがいつ頃加えられたのかまったく記録に残ってなく、18世紀頃ではないかという予測のみされています。
19世紀まではパイプ音楽は口伝で教えられており、教師が生徒に歌い、生徒がそれを練習用チャンターで吹く形で伝えられていました。パイプ音楽特有の装飾音はhodroho,
hiodroho, haninenなどの擬音で歌われ、楽譜が普及した現在でもリズムや感覚を伝えるのには有効な手段として使われています。
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