バグパイプには幾つか種類があるのですが、一般的にバグパイプといわれているものは正式にはハイランドバグパイプといい、5本の筒(pipe)がバック(bag)に取り付けられています。それぞれ、マウスピース、チャンター、3本のドローンです。音の発生源はリードで、マウスピースを除くほかの4本にはそれぞれ別々にリードがついています。
それぞれの接続部分にヘンプ(hemp)と呼ばれる糸を巻いて息が漏れるのを防いでいます。
すべての筒は木でできており、昔はヒイラギ(holly
wood)か、キングサリ/キバナフジ(laburnum)でしたが、今はアフリカンブラックウード(African
black wood)が使われています。
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バグパイプ各部 |
マウスピース(歌口)
バグパイプの吹き込み口で、最大限に息を入れられるように出来るだけ広く開いていることが重要です。歌口の中には小さな弁が仕込んであり、パイプバッグの中に唾液が流れ込むのを防いでいます。
また、歌口から吹き込まれた空気が一度パイプバッグに貯められ、そこから改めてチャンターやドローンに送られるので、タンギングができません。そのため別の方法で音を切る必要があり、そのために大量の装飾音が存在するわけです。
チャンター
実際にメロディーを演奏する部分で穴が8つあります。音は低いソから1オクターブ上のラまでしかなく(low
G, low A, B, C, D, E, F, high G, high A)半音はありません。常に同じ指が同じ穴をふさぎ(普通はどの楽器でもそうだけど)穴をふさぐ時、指はピンと伸ばすのが正式。チャンターとパイプバッグの接続部分の内部にリードが入っています。
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チャンターリード(右図) |
ドローン
テナードローン2本とベースドローン1本からなっています。テナーはチャンターのlow
Aから1オクターブ低い音、ベースは更に1オクターブ低い音を常に鳴らしています。ドローンは旋律を出すわけではなく常に一定音を出すだけのいわば伴奏の役割を果たしています。ドローンの音は、ずれやすいので演奏をはじめる前にチューニングが必要です。ドローンとパイプバッグの接続部分にそれぞれリードが入っています。
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ドローンリード(右図) |
コード
パイプコードはドローンを所定の位置に固定するために使われます。大体17〜18cmくらいの間隔でドローンの上から2/3あたりを結んでいきます。ウールと絹があり個人の趣味で選ばれます。ほかにもタータンリボンというタータン柄の細い布で固定することも出来ます。
パイプバッグ
歌口から吹き込まれた空気をチャンター又はドローンに送り出すいわば中間地点です。バッグには2種類あり、伝統的な皮と合成繊維があります。皮のバッグには色々な種類の動物(鹿からカンガルーまで)が使われていますが一般的なのは羊か馬です。皮のバッグは手入れが大変で、気候にも左右されます。合成繊維のバッグは通気性のある布で出来ており皮のような手入れが必要なく、また気候にも左右されません。どちらのバッグも何年か一度取り替えなければいけません。
合成繊維の方が取り扱いが楽なのですが、やはり皮の方が吹きごこちがいいようです。
バッグに貯められた空気を腕で送りだし、リードを鳴らします。空気を持続的に送り出せる為バグパイプの音が切れず絶え間なくなりつづけます。空気圧が変わると音程も変わってしまうため、常に一定の空気量を送り出さなければいけないのですがこれにはかなりの経験が必要です。
パイプバッグカバー
パイプバッグの上にかぶせるカバーです。ウールのタータン、ベルベット、コールテンなどの布地が使われています。目的は、、、見栄えです。バッグ自体に大きな継ぎ目があるからでしょう。すべり止めの役目を果たしている、、、のではないようです。
シーズニング
パイプバッグのお手入れのこと(又はその用品)です。合成繊維のバッグには必要ありません。
皮の性質の為、バッグの中に貯まった水気を除くためにシーズニングと言う処置が必要です。具体的には糖質の液体(普通、蜂蜜を水で薄めた物)を流し込んで皮にすりこみます。その液体が余分な水を取り除くわけです。またこの作業は演奏時バッグの息持ちをよくします。
おまけ: プラクティスチャンター(練習用チャンター)
曲を覚える時の為に、バグパイプのチャンターの部分のみに歌口をつけたプラクティスチャンターを言う物が存在します。これは、練習のためにあり公の場で演奏することはないので(現代音楽の域ではあるようですが、、、)とりあえず、音が出ればいいと言うような代物です(多分偏見、絶対そんなことはないでしょう)。お土産用にも3000円で売っています。
プラクティスチャンターリード
ここで使われるチャンターリードは藤とプラスチックの2種類が有ります。今ではもっぱらプラスチックのようです。(練習用だし、楽だし)藤にはお目にかかった事ありません。
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